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2016年 03月 17日
野辺の地蔵さんを…読む
彼岸の入りだからという訳ではありませんが、田舎の道をぶらつくと、野にある石仏を見つけることがあります。
何かの縁と、低頭して過ぎることもあるし、フォトジェニックの対象として前に居座ることも。
しかし昨今の宗教沙汰を聞くに、世界の事情やわたしの周りを取り巻く宗教をそのまま捨て置く気分に居られず、ちょこっちょこっと調べる機会もあって、やはり仏教には興味を寄せる。
そんな折、学生時代に見た京都工芸繊維大の卒業制作展の曼陀羅図が今でも心に残っていて、結局、今、手元に仏像関係の本が数冊机の上に載っています。
こちらからのアプローチが仏教を探るには手っ取り早いように思う。

写真は、松崎町、宝蔵院の女坂頂部の径脇に置かれた石仏。頭が僧が髪を剃られた様子から地蔵菩薩。
手に持つのは柄香炉と推測。今でもお寺の前に並ぶ六地蔵の中の「法相地蔵」と呼ばれるお地蔵さんのようです。(解釈は多々あり)
六地蔵信仰は平安末期に始まったとの説明があります。
六道:全ての生き物が生前の業や因果によって輪廻転生する六つの迷いの世界。地獄道・餓鬼道・畜生道・修羅道・人道・天道。人の心模様の世界を示しているとも云われる。
人の心はこれらの六つの世界を目まぐるしく体験し、苦しむ。地蔵はこの無限の循環から人々を救い出そうとしてくれている。現代の人にはこのような解釈が合うのかもしれません。
「法相地蔵」は天道に配された地蔵菩薩です。(*政四子年=(かん)せいよんねの年、1792年になります)
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ひと時でもお地蔵さんの前でこころ穏やかに手を合わせてみるのも、、、どうでしょうか?。
では。

 富貴野山宝蔵院/松崎町
 /D7000





by eastcoast92 | 2016-03-17 11:58 | 時代


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